鹿島槍ヶ岳(柏原新道〜種池山荘〜爺ヶ岳〜冷池山荘(泊)〜布引山〜鹿島槍ヶ岳〜布引山〜冷池山荘〜冷乗越〜赤岩尾根〜高千穂平〜大谷原)
鹿島槍ヶ岳山行き(9月24日 2日目)
(・・・・冷池山荘〜布引山〜鹿島槍ヶ岳(折り返し)〜布引山
〜冷池山荘〜冷乗越〜赤岩尾根〜高千穂平〜大谷原)
1日目出発地:扇沢ロッジ ← クリックすると1日目の記録へジャンプします。
扇沢ロッジ(07:10)−[15分]→柏原新道入口−[55分]→八ツ見ベンチ−[25分]→ケルン−[40分]→一枚岩−[25分]→石畳−[25分]→種池山荘−[60分]→爺ヶ岳(南峰)−[20分]→爺ヶ岳(中峰)−[爺ヶ岳(北峰)通過:60分]→冷乗越(赤岩尾根分岐)−[15分]→冷池山荘(15:30)
1日目到着地:冷池山荘(泊)
1日目歩行時間:約5時間40分(食事・休憩時間は含んでいません)
1日目歩行距離:約10.0km
2日目出発地:冷池山荘
冷池山荘(06:45)−[70分]→布引山−[50分]→鹿島槍ヶ岳(南峰)−[35分]→布引山−[50分]→冷池山荘−[15分]→冷乗越(赤岩尾根分岐)−[60分]→高千穂平−[110分]→西俣出合−[65分]→取水口−[15分]→大谷原(16:25)
2日目到着地:大谷原
2日目歩行時間:約7時間50分(食事・休憩時間は含んでいません)
2日目歩行距離:約13.0km
総歩行時間:約13時間30分(食事・休憩時間は含んでいません)
総歩行距離:約23.0km(GPSナビの距離データ)
マップ上の青文字をクリックして下さい。その場所の写真が表示されます。
第2日目
前日の出発時と同様明け方まで降っていた雨もどうやら止み雨の中の山歩きだけは免れたようである。
4時半に起床し朝食を済ませザックなどは「冷池山荘」に置いて6時45分に飲み物とカメラを持って今回の目的地である「鹿島槍ヶ岳」へと向った。宿泊者の中では遅いスタートである。
スタートが遅かったこともあり出発時点ではまだ霧雨が残っていたがキャンプ場辺りまでくるとその霧雨も止み青空が顔を覗かせ眼下に広がっている素晴らしい雲海を望むことができた。
雲海を満喫したあと緩やかな山道を上って行くと途中花の咲いていないお花畑へと到着する。これから向う「布引山」が正面に見えるが山頂辺りはガスでボヤケテいる。
しばらく行くとガレたヤセ尾根を通りハイマツ帯の稜線にでる。この辺りから「布引山」への急坂登りが始まる。お花畑から見えていたようにガスが一面を覆っており景色を楽しみながら歩くことができず、只ひたすらガレた尾根道を登り続けるだけである。山頂に近づくにつれ一層急な登りが待ち構えている。「冷池山荘」を出発して約70分を要してやっと「布引山山頂(2683m)」へ辿り着いた。
山頂部はガスが一面を覆い周りの風景を楽しむことができず、しばらく様子を窺ったが晴れる気配は全くなく諦めて次の目的地である「鹿島槍ヶ岳」を目指すことにした。
「布引山」を下り再びガレた尾根道を辿ることになる。この辺りからは「鹿島槍ヶ岳南峰」が実に大きく見えるらしいが今はその影も容も見えない。ガレた尾根道をしばらく行くとやがてジグザグの急坂が待ち受けており、首を真上に向けないと上方が確認できないような急坂である。上を見上げると急坂が延々と続いている、しかし登らないわにはいかない。道は相変わらずの瓦礫道でかなり歩きにくい。やがて急角度の登りがやや緩やかな登りに変わるとすぐそこが「鹿島槍ヶ岳南峰」の山頂(2889.1m)である。「冷池山荘」を出発して約2時間を要している。
山頂は瓦礫の広場になっていて既に数組が腰を下ろして「わいわいがやがや」やっていた。やっと辿り着いた山頂は予想していた通りガスが一面を覆っており眺望を楽しめる状況ではなかった。一昨年行った「五竜岳」や「唐松岳」が望めると聞いていたので楽しみにしていたが眺望を楽しむことが出来ないまま仕方なくガスを背景に記念写真を写すことにした。
ガスが少しでも晴れてくれればと30分近く待ったがその気配も全く無く仕方なく諦めて下山することにした。帰路は同じコースを「冷池山荘」まで戻ることになる。
先ほど登って来た急坂を今度は一気に下りることになる。途中布引山手前辺りまで下りると風が雲を持ち去り一瞬ではあるが陽に照らされたコヤウラ沢一帯の美しい黄葉を見ることができた。振り返り「鹿島槍ヶ岳」を確認しようとしたがやはり稜線は雲に覆われていた。晴れ間を見れたのも束の間で再びガスに覆われてしまい、残る未練を振り切って荷物の置いてある「冷池山荘」まで戻ることにした。さすがに帰りは早く1時間半足らずで「冷池山荘」へ到着した。
山荘で準備を済ませた後、昨日通った「冷乗越(赤岩尾根分岐)」まで戻ることになり、山荘から約15分程登り返すと「冷乗越(赤岩尾根分岐)」である。直進すれば昨日登った爺ヶ岳方面であるが、帰路は高千穂平を経て西俣出合を経由し大谷原へ向かうためこの分岐を左に折れ赤岩尾根ルートを降りることにした。
同行者の一人が山荘で赤岩尾根ルートについて確認した情報では「尾根に出るまでに悪場があるので要注意」とのことであったが、まったくその通りで分岐を少し行くと左側が絶壁で道は半分崩れ落ち危険極まりないガレ場をトラバースすることになる。足元に注意しながら無事にガレ場を通過したと思えば次は急なハシゴ階段が現れる。雨で木が濡れているので足元に注意しながら一歩一歩確実に下りることになる。
途中道端のダケカンバやカエデの美しい紅葉を楽しみながら降りることになるが、残念なことにガスが一面に覆っておりおよそ20〜30m半径の景色しか楽しむことが出来なかった。
道はヤセ尾根ではあるがしっかり踏まれているのでまず迷うことはない。繰り返し現れる急なハシゴ階段や露岩が突き出た尾根道を一気に降って行くことになり、やがてなだらかな尾根道歩きとなってくればもうすぐ「高千穂平」である。赤岩尾根分岐を出発して約1時間を要している。
手持ちの資料には高千穂平は「眺めよし」と書かれているが残念ながら周り一面ガスに包まれており展望は全くない。高千穂平を過ぎると再び急坂下りとなり下りるに従って周りの紅葉も除々に薄くなる。繰り返し現れるハシゴ階段や露岩の突き出たガレ道をガスの真っ只中ただひたすら降りることになり疲れた足腰にはかなり強烈な急坂である。
手持ちの資料には通称「公園」と呼ばれる地点が書かれており、そこで小休止を入れる予定であったがどうやら全く気づかずそのまま通り過ぎてしまったようである。途中に一ヶ所クサリ場が現れ、そこを通り過ぎてしばらく行くとやっとガスも薄くなり視界が開け、やがて木の隙間から眼下には「北俣本谷の堰堤」が見えてきた。もう一息で「西俣出合」である。高千穂平からひたすら歩き続けて1時間50分ようしてようやく「西俣出合」へ到着した。
西俣出合から大谷原へ行くには少し川岸(右岸)を進み北俣本谷の堰堤下のトンネルを潜り対岸(左岸)へ渡って林道を歩くことになる。堰堤下のトンネルを抜けたところに大きな石のテーブルがあり最後の小休止を兼てザックカバーやスパッツを取り外し疲れた身体を休めることにした。
ここから大谷原まで大冷沢の左岸に沿ってなだらかな下りの広い林道をただひたすら歩くことにる。途中右手に「取水口」を見送り林道出口のゲートを通り越し大冷沢に架かる大冷橋を渡れば「大谷原」である。西俣出合からおよそ1時間20分ほど要して無事大谷原へ到着し今回の山歩きは終了した。大谷原からは事前に「冷池山荘」で予約しておいたタクシー[タクシー利用時予約は必須]に乗り込み今夜の宿「ペンション樹里家」へと向った。
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