西穂独標山行き(西穂高口〜西穂山荘〜丸山〜西穂独標(2701)〜丸山〜西穂山荘〜西穂高口) |
平成18年7月31日(月) |
出発:新穂高ロープウェイ_西穂高口駅 |
西穂高口駅(08:35)−[85分]→西穂山荘−[20分]→丸山−[60分]→西穂独標(2701)−[55分]→丸山−[15分]→西穂山荘→[85分]→西穂高口駅(15:00) |
到着:新穂高ロープウェイ_西穂高口駅 |
[ ] 内の時間は実歩行時間で休憩時間は含んでいません。 |
歩行時間 : およそ 5時間20分 + (休憩 1時間08分) ⇒ 所要時間 : 6時間28分 歩行距離 : およそ 7.0km(GPSナビの距離データ) 地図表示 断面図表示 |
毎年山仲間と出掛けている北アルプスへ今回はワイフを連れ出し何処かへ行ってみようと計画したのが西穂独標である。ネット情報などを調べると新穂高ロープウェイの西穂高口駅から西穂山荘を経て西穂独標を往復するコースは道幅も広くよく整備され危険も少なく初心者や子供でも楽しめるとのことであり、新穂高ロープウェイ近くで前泊することにして翌日に西穂独標までの日帰り登山を計画することにした。 登山の前日は車でノンビリと移動するだけである。自宅を朝7時半に出発し第二京阪、京滋バイパス、名神、東海北陸道を乗り継ぎ途中郡上八幡へ立ち寄り城下町をノンビリと散策した後、R472を走って高山へ向かいそこから先R158、R471を走り新穂高温泉の予約していたペンションラポールに到着したのが午後5時前であった。 今日は明日への日帰り登山に向けてユックリと身体を休めるだけである。夕食を済ませノンビリと温泉に浸かったあと明日の晴天を願いベッドに入った。 朝6時に起床、カーテンを開けると目の前の山には少しガスが掛かっているが良い天気である。朝食を済ませ今日の登山に期待感を膨らませ第二ロープウェイの始発に乗るためペンションラポールを出発したのが7時50分。 第二ロープウェイの駐車場は新穂高ビジターセンターのすぐ下にあり到着したのが8時少し前である。さっそく準備を整え第二ロープウェイのしらかば平駅へと向かった。 手持ちの資料では始発が8時45分である。まだまだ時間があるので周りを散策していると先に到着したワイフが何やら大声で叫んでいるではないか、どうやら凄い行列ができているらしい。その後すぐにマイク放送があり何と始発は8時15分との案内である。事前にワイフが切符を購入して並んでいてくれたので何とか8時15分の始発に乗ることができたが危うく遅れるところであった。 ロープウェイは二階建で1階2階とも超満員であるが少しの辛抱である。周りの景色をノンビリと楽しむ間もなく標高2156mの西穂高口駅へ到着しいよいよ西穂独標に向けての登山開始である。 |
08:34 ロープウェイ西穂高口駅 |
08:35 |
しらかば平を8時15分に乗りおよそ7分程で標高2156mの西穂高口駅へ到着した。駅でトイレを済ませたあといよいよ西穂独標目指してのスタートである。(写真拡大) |
階段を降り広場を真っ直ぐに進んで行くと |
08:37 |
08:39 |
すぐに「登山道 ↑」と書かれた標識が現れる。駅周辺のこの辺りは千石平園地内で道幅も広く綺麗に整備されている。 |
園地内の雰囲気のいい道をしばらく行くと前方に小屋が現れる。 |
08:40 |
(登山道入り口にある標識) |
小屋は避難小屋で登山届けの最終の提出所でもある。 |
小屋の横に登山道の入口があり傍らに登山道を示す看板が立てられている。 |
08:45 |
08:48 |
登山道へ入るといきなり鬱蒼とした樹林帯の山道となり周りの空気もヒンヤリとし手持ちの温度計は20℃を示している。 |
しばらく行くと木が敷かれ綺麗に整備された山道と変わり、しばらくは木の道をあるくことになる。 |
09:00 |
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やがて木の道も終わり、しばらく行くと前方に穂高連峰が望めるビューポイントへ到着するが、稜線に雲がかかり何やら雲行きが怪しい雰囲気である。(写真拡大) 右から、枝に隠れている西穂独標、ピラミッドピーク、西穂高岳、奥穂高岳 だと思うのですが・・・(+_+)。 |
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09:02 |
09:10 |
ビューポイントから一旦小さく下り |
しばらく歩いて行くと「西穂山荘まであと900m」と書かれたプレートが現れる。 |
09:12 |
09:22 |
プレートの場所から少し行くと左側の展望が開け北から北西方向にかけての眺めを楽しむことができるがあいにく稜線には雲がかかっていた。(北西方向、笠ヶ岳方面の眺め。) しばらく展望を楽しんだあと |
再び歩いて行くとやがて樹林帯の中の登りとなる。 |
09:28 |
09:32 |
おそらくここから先、登りが続くと思われるがもう少し先で休むことにして休憩されている団体さんを追い抜き先へ行くことにした。 |
前を歩いているワイフの体力が気にかかるが一歩一歩マイペースで登っているようなので一安心といったところである。 |
09:37 |
09:44 |
しかし結構急な登りが続く。ワイフの体力(私の体力かも)を考えやや平坦な場所を見つけて少しの間リュックを降ろし休息することにした。 |
少し休憩すると呼吸も整い体力もかなり回復する。再び目の前の急な登りを西穂山荘に向けて歩くことになる。 |
09:46 |
09:48 |
大きな岩が飛び出た急な上りの山道を登る途中 |
ふと振り返ると北西方向の雲の間から笠ヶ岳と思われるピークを望むことが出来たがそれも束の間で次々と流れてくる雲にすぐに覆われてしまった。(写真拡大) |
09:53 |
09:58 |
展望もそこそこに急な岩道をしばらく登って行くとやがて上りも緩やかとなり |
やがてウラジロナナカマドの群生地が現れると西穂山荘の裏手へ到着した。ウラジロナナカマドの群生地を通り抜けると |
10:00〜10:15 西穂山荘 |
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すぐに西穂山荘前の広場である。(写真拡大) ロープウェイを早く乗車できたこともあり予定していたよりおよそ1時間早い到着である。 山荘前からは東から南方向にかけての展望が開けているが今はガスが掛かり展望を楽しむことはできなかった。登りでの疲れを癒すため山荘前でゆっくりと休憩してから次の西穂独標へ向かうことにした。 |
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10:16 |
10:20 |
十分に休憩し体力も回復したところで山荘前にある「独標・西穂高岳」を示す道標に従い西穂独標へと向かった。東邦大学西穂高診療所を過ぎると |
すぐに岩場の急登りが始まる。 |
10:26 |
10:32 |
途中振り返れば眼下に西穂山荘の美しい姿が見えている。ガスが無ければ山荘の向こうに焼岳が望めるはずだが残念ながら今日は遠望を楽しむことはできない。岩場をしばらく登って行くと |
やがて一つ目のケルンのある広場へ辿り着いた。
(往路でケルンを写し忘れました (x_x;)) ここから先平坦な尾根道が続きその先にもう一つのケルン(二つ目のケルン)が見えている。 |
10:39 |
10:40〜10:45 二つ目のケルン |
ハイ松の美しい平坦な尾根道を歩いて行くと(写真拡大) |
やがて先ほど見えていた二つ目のケルンへ到着した。一つ目のケルンからここまでの間、丸山を示すプレートも何もないので丸山の判断ができないが、ひょっとしてこの辺りが丸山なのかも?。 |
(10:42) |
(10:43) |
西方向ロープウェイの西穂高口駅は何とか見えるがその向こうに見えるはずの錫杖岳や笠ヶ岳などガスで見えないのが残念である。 |
目の前に先西穂独標への尾根道が続いているのが見える。山頂部がガスで靄って見えないのが残念であるがそれでも素晴らしい眺めである。 |
(二つ目のケルンからの眺め) | |
二つ目のケルン(丸山?)から南東方向、六百山、霞沢岳方面を望む。 |
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10:47 |
10:52 |
二つ目のケルン(丸山?)で展望を充分?に楽しんだあと目の前に続く尾根道を西穂独標へと向かった。(写真拡大) |
尾根道はガレ場の上りとなりワイフには初めてのガレ場である。一言も発せずただ黙々と登っている。 |
11:08 途中後ろを振り返る |
11:18 |
只ひたすらもくもくと登ってきたが途中で振り返るとかなり急な上りであるのが判る。またこの見下ろした眺めが素晴らしいのである。 ワイフも一言 「うわぁ・・・」 後の言葉が無いが恐怖の うわぁ なのか 素晴らしいの うわぁ なのかはあえて聞くことはしなかった。 |
ガレ場の登りはまだまだ続く。途中、丸太で階段状に整備され少しは歩き易くなったガレ道をしばらく登って行くと |
11:28 |
11:29 |
やがて階段が途切れやや平坦な場所に辿り着いた。 ガスで前方ははっきり見えないが西穂独標は目と鼻の先であると思われる。ここまで登ってきてワイフもかなり疲れている様子である。 |
見下ろすと眼下には上高地の素晴らしい眺めが広がっている。これから先は細いガレ場を歩くことになる。ワイフもこれまでの疲れの為か自ら前進するのを諦めたが、ここから先の細いガレ道を歩くことを考えれば仕方がないことである。無理に先へ進ませても事故に繋がりかねない。ここは風当たりの少ない見晴しのいい場所へワイフとザックをデポして一人独標を目指すことにした。 |
11:30 |
11:35 |
前方はガスで霞んでおり確認することはできないが晴れていればすぐそこに独標が見えるはずである。足下に注意しながら岩に書かれた ○ や → を頼りにガレ場を進むことになる。 |
途中一組の登山者と出会ったがすれ違うのも一苦労で、本来登山では登り優先と聞くがここは安全優先で下山者優先とし道を譲ることにした。 |
11:37 |
11:45〜11:50 |
トラバースぎみにガレ場を過ぎると目の前にでっかい岩場が立ちはだかっている、それが独標であった。ガスで霞んでいるが晴れていれば迫力満点の岩場であることは間違いないだろうが、ガスっていてもその迫力に圧倒されてしまった。(写真拡大) |
独標山頂への岩場は少し待ち行列ができている。すれ違うのが一苦労でお互い譲り合いの気持ちを持たないと危険極まりない。三点支持の原則を忠実に守りやっとのこと独標山頂へ辿り着いた。(写真拡大) |
(独標の混雑) |
(南方向眼下に上高地を望む) |
山頂部の小さなスペースは登山者で超満員である。 山頂からの展望は周りはガスで囲まれ遠望を楽しむことは出来ないが |
南方向の眼下には上高地の美しい風景を望むことができた。(写真拡大) |
(独標からの眺め) | |
(独標から北方向眼下を望む) |
12:18 |
北方向に続く西穂高岳への登山道はまさに絶壁で、その崖下には西穂高岳へ続く登山道を薄っすらと見ることができた。 ネット情報に「独標から山頂方向へ向かう鞍部への下りで苦労するようなら無理は禁物・・・」と書いてあったのを思い出したが正にその通りである。 今回も殆どの登山者がここで引き返され、私も展望を楽しむこともできず仕方なく後に続くことにした。 |
絶壁に近い独標の岩場を降りるのも一苦労である。やっとのこと崖下へ辿り着き細いガレ場を通り過ぎデポしておいたワイフと合流し再びガレ道を西穂山荘へ戻ることにした。 |
12:26 |
(左手南方向眼下に上高地を望む) |
往路で登ったガレ道をどんどん下りて行くとやがて前方に丸山が見え(写真拡大)
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左側(南方向)眼下には上高地の美しい風景を望むことができた。 |
12:39 |
12:42 帰路・二つ目のケルン |
往路と同じ道を引き返しているのであるが往路で見た風景とは全く違った風景が目の前に広がっている感じである。急なガレ場を下りて行くとやがて前方に往路で通過した二つ目のケルンが見えてきた。
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二つ目のケルン。 |
12:45 |
12:48 |
二つ目のケルンから先一つ目のケルンまで平坦な尾根道が続いている。
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途中東方向に明神岳と思われる山容を見ることが出来たが残念なことに山頂部はガスで覆われていた。 |
12:52 |
12:54 |
前方に一つ目のケルンが見えている。快適な尾根道を歩いて行くと
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すぐに一つ目のケルンへ到着した。 |
12:56 |
12:58 |
美しいハイ松帯を過ぎればすぐに岩場の下りである。 |
正面(東方向)にはロープウェイの西穂高口駅が見えている。その向こうには薄いガスを通してうっすらと山並みが見えているが笠ヶ岳なのだろうか。 |
12:59 |
13:05〜13:35 帰路・西穂山荘 |
眼下には赤い屋根の綺麗な西穂山荘が見えている。 天気が良ければ山荘の向こうに(南方向)焼岳や遥か乗鞍岳が望めるはずだがあいにくのガスでその素晴らしい眺めを楽しむことができなかった。 |
急な岩場を下り切ると西穂山荘である。 山荘前の広場では多くの人が食事をされている。我々も空きスペースを見つけてザックを降ろし遅い昼食タイムとした。 |
(西穂山荘からの展望) | |
西穂山荘前から南東方向、六百山、霞沢岳方面を望む。⇒(パノラマ拡大) |
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13:36 |
13:47 |
食事も終わり、展望を楽しむこともできず予定より少し早い時間ではあるが山荘を出発し登って来た道を再びロープウェイの西穂高口駅まで戻ることにした。 |
途中、木々の間から西穂高口駅が見えている。駅まではまだ結構あるが時間も十分にあり周りの風景を楽しみながらノンビリと戻ることにした。 |
13:49 |
14:05 |
往路と同じ道を戻っているのであるが、往路では気付かなかった風景があっちこっちに現れる。全く同じ道を歩いて戻っているとは思えない感じである。 後から来た登山者にドンドン追い越されて行くが、気にしない気にしない。 |
往路で味わえ無かった雰囲気を帰路で十分に味わいながらの下山である。 |
14:32 |
14:45 |
途中、振り返ると西穂山荘が見送ってくれていた。「今度はいい天気の日に来てね・・・」と言わんばかりであり、絶対リベンジするぞと自分に言い聞かせ西穂山荘に別れを告げた。 |
しばらく歩いて行くと道も緩やかになりやがて記憶に新しい往路で歩いた木の道が現れた。木の道が現れると登山口はもうすぐで |
14:52 |
14:58 |
しばらく行くと山小屋のある登山口(出口)へ到着した。登山口からは千石平園地内の広い道を西穂高口駅まで戻ることになる。 |
西穂高口駅前にある「積雪状況を示すポール」 今季の積雪は過去最高を抜いて5.2mもあったようである。(写真拡大) |
15:00 |
15:45 ロープウェイ乗車 |
千石平園地内の広い道をノンビリと歩き無事西穂高口駅へ帰り着き今回の山歩きは終了した。 |
駅構内にある売店などを散策しおみやげを買った後ロープウェイに飛び乗り西穂に別れを告げた。 |